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2022-04-05

「未来政策フォーラム」に参加しました

 3月28日に代表理事の前田武志が未来政策フォーラムに招かれ、『建築物省エネ法』について講演を行いました。その内容についてご紹介します。

<建築物省エネ法前夜>

  • 民主党時代の2009年、住宅政策小委員会の座長として党の「住宅ビジョン」をとりまとめた。その後のマニュフェストで「環境にやさしく、質の高い住宅の普及推進」を掲げた。環境未来フォーラムの活動のベースにもなった考え方だ。
  • 新築重視の住宅政策からの転換、住宅の断熱性能向上を訴えた。リフォーム市場の規模はまだまだ十分とは言えないが、中古住宅市場の形成に向けたインスペクター制度の創設など、一定の成果につながっている。2015年に創設された「建築物省エネ法」もそのひとつである。

<建築物省エネ法制定と改正>

  • 2015年7月、建築物省エネ法が制定され、300㎡以上の新築・増改築に規制措置が適用された。欧米先進国と比べるとまだまだ要求水準が低いが、低炭素まちづくりに向けた第一歩であった。その後、2019年に法改正がなされ、昨年4月からは適合義務の対象拡大や説明義務の創設がなされた。
  • 2020年10月に菅総理が「2050年カーボンニュートラル社会の実現」を掲げ、それを受けて建築物省エネ法もさらなるバージョンアップが検討されてきた。今国会で改正法案が審議されるかと思われたが、今のところ見送られる公算が大きい。
  • プラネタリー・バウンダリー=地球の限界はすぐそこに迫っており、カーボンニュートラルは待ったなしの状態である。環境未来フォーラムとして「建築物省エネ法改正」の一日も早い実現を求めていく。5月の連休明けにはシンポジウムを開催する予定である。皆様にはぜひご参加いただきたい。