ふるさとテレビ主催の復興セミナーに参加しました
ふるさとテレビの第3回月例セミナーに参加しました。演題は「東日本大震災からの復興について~新たなステージ 復興・創生へ~」、復興庁事務次官の関博之氏のご講演でした。我々日本国民として忘れてはならない3月11日も近づいてきており、被災地の現状と復興の見通しを知る良い機会となりました。
東日本大震災で支援対象となっている地域は10都県にまたがり、復興の進捗状況には差があります。特に被害の大きかった宮城県、岩手県そして福島県では、海に近い低い土地には住宅を作らずに商業施設や公園とし、山を切り崩し盛土をして高台に家を建てるなど工夫をしています。先に商業施設をつくる地域もあれば住宅をつくる地域もあるそうです。進捗状況もバラつきがあります。また、住まいや商業施設だけでなく「心の復興」も必要不可欠となります。今なお7万人以上の人が避難したままで、約2万戸の仮設住宅で生活をしています。生活面での不安、空室になっていく仮設住宅、外出の機会が減り引きこもりぎみになってしまうなど課題があるそうです。ハード面は外から見ることが出来ますが、ソフト面は外から見ることはなかなかできません。そのために地域で料理教室などを開催し、交流の機会を作っているとのことでした。
インフラの復旧は概ね先が見通せるようになり、観光客の数も少しずつ戻り始めているそうですが、風評被害が残っていることも事実です。震災発生から7年が過ぎ、「風化」と「風評」の2つの風とのたたかいはまだまだ続きます。被災地を「知ってもらう」、「食べてもらう」、「来てもらう」この3つに取り組んでいくとのことです。
最後に当フォーラム代表の前田武志もお話の機会を頂き、震災当時参議院予算委員長として8月迄毎週1回、委員会を開き、「ねじれ」の参議院で与野党結束して国難に対応したこと、また半年後には国土交通大臣に任命され復旧復興に当たったことなどをご紹介しました。関次官のご講演は復興全体を俯瞰して、将来の見通しを含めわかりやすくお話頂きました。また、強い責任感を持って復興を進めていらっしゃることがよく伝わりました。我々国民ひとりひとりも、被災地に対して思いを寄せ、それぞれの立場でできることに責任をもって取り組むことが大切だと考えます。