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2018-08-02

築80年木造建築の揚屋工事見学会に参加しました

30度を超える猛暑の中、芝浦に現存する都内で唯一の木造見番(旧協働会館)を保存再生活用する工事の現場を見学しました。設計監理はリファイニング建築の第一人者、建築家の青木茂先生です。

建物は築80年超の木造2階建て、区指定の有形文化財のため、現状保存を基本としながら一部改変箇所は当初の形態に復元します。隣地との間隔が狭く工事や将来のメンテナンスが困難なことから建物全体を8m曳家して必要なスペースを確保する計画です。

施工には木造建築・文化財保存工事の実績豊富な建設会社と曳家の専門工事会社が参加しています。8mの曳家工事は1日で終えるそうですが、そのための準備に数か月を掛けて安全を確保しています。今回は、曳家のために建物を約2m持ち上げて基礎工事を行う揚屋工事の貴重な現場を見学させて頂きました。曳家を終えてRC造の増築を行い、地域の歴史継承と活動・交流の拠点として生き返るのは来年末。今から完成が楽しみな建物です。

当フォーラムでは持続可能な地域づくりの一環として、既存建物の再生活用を含む低炭素のまちづくりを活動テーマのひとつの柱としています。この建物の改修設計を行っている青木茂先生には、次回、9月4日(火)に開催する意見交換会に登壇して頂き「リファイニング建築と地方創生」というテーマでお話を伺う予定です。皆様どうぞご期待ください。

柱と梁だけ残して軽量化

木組みでジャッキアップ

青木茂先生と前田代表